骨の話

お悩み別豆知識

成人の身体には約206本の骨があります。 産まれた時は約300本あり成長するにしたがって、つながったりして206本になります。 成分はリン酸カルシウム・コラーゲン・水分などです。

支持作用  骨格によって身体の各器官の重量を支えて姿勢を支持する支柱となる。

保護作用  いくつかの骨が組み合わさったり、つながったりして衝撃に弱い内臓や脳を守っています。 肺を守る肋骨や脳を包む頭蓋骨など。

運動作用  骨の連結部(関節)を支点として、付着している筋肉の収縮・弛緩による運動を行う。

造血作用  骨の中心部にある赤色骨髄により赤血球・白血球・血小板などの血液成分を新生する。 全ての骨で造られている訳ではない。

貯蔵作用  カルシウム・リン・ナトリウム・カリウムなどを骨の中に貯え、血液中に不足してくるとホルモンなどの作用により放出する。
一番大きな骨は『大腿骨』で太ももにあり、成人で約40cmもあります。

一番小さな骨は『アブミ骨』で耳の中にある耳小骨のひとつで、約3mmしかありません。
重さはわずか0.002~0.004gしかありません。 鼓膜で受けた音を内耳に伝える役割をしています。 『アブミ』という名称は馬に乗るときに足をのせる馬具に形が似ていることからつけられたそうです

身長の成長が止まっても骨(骨細胞)は常に代謝を行っていて、様々な説がありますが5~10年で全て入れ替わると言われています。 骨の代謝は老化した骨を「破骨細胞」が酸や酵素を使って溶かして壊し、「骨芽細胞」がコラーゲンなどのタンパク質で土台を造りカルシウムやリンを埋め込んで新しい骨を完成させます。

身体の骨以外の器官や臓器の細胞も代謝を行い少しずつ入れ替わっているのです。
身体全体では7~10年で入れ替わるようです。 細胞の代謝を細胞周期と呼びます。

腸上皮     2日
胃       5日
髪の毛・肌  30日
肝臓・筋肉  60日
(すべておおよその期間です)

少し話がそれますが、ガン治療の「化学療法」をご存知でしょうか、ガン細胞は細胞周期が非常に短く短期間でどんどん増殖し身体を蝕んでいきます。 そこで「化学療法」では細胞周期の短いものを標的に攻撃するため、消化管粘膜(胃・腸上皮)や毛根細胞(髪の毛)なども標的となってしまい、ひどい吐き気や脱毛などの副作用がおきてしまうのです。

鎖骨について

骨折の被害が一番多い骨が『鎖骨』です。肩の前方にある細い骨です。
この鎖骨はペットとして人気の「ネコ」にはありますが、なんと「イヌ」にはありません。
「ネコ」は獲物を捕まえる時や木に登るときに上手に前足を使います。 人間も手や腕を使って様々な作業をこなします。 そのために『鎖骨』が重要なのです。
では、「イヌ」はなぜ、鎖骨がないのでしょうかイヌ科の動物は獲物を得るために長い時間、長距離を走り回ります。 鎖骨がない方が前足をより遠くに伸ばすことが可能で、すなわち走りやすいのです。 歩いたり走ったりするときの前足の動きには鎖骨がない方が適しているようで他にも「ウシ・ウマ」なども鎖骨はありません。 しかし、また、面白いことにネコ科の中でも凄いスピードで走ることで有名な「チーター」には鎖骨がないそうです。


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