刺さない鍼!?

お悩み別豆知識

鍼の施術方法のひとつに体内に鍼を刺さずに金属やその他の素材で皮膚表面に接触させたり、こするように摩擦させたりする接触鍼という方法があります。 そのときに使われる道具を『鍉鍼』『円鍼』と呼びます。 

現在、我が国の鍼灸専門学校の教科書の元になっている中国最古の医学書に『黄帝内経霊枢』というものがあり(紀元前450~221年頃)、その九鍼十二原篇に当時使われていた様々な形状の鍼を九種類ほどに分類し記載されています。 そのなかに『鍉鍼』『円鍼』が登場しているのでかなり古い時代から行われてきた治療方法だという事が推察されます。 当時の鍼は「砭石」と呼ばれたように「石」でできていたり、「箴」の文字があるように「竹鍼」なども使用されていたようです。

経絡施術という身体の『気(エネルギー)』を整えることで症状を変化させる施術方法があります。

『気(エネルギー)』は経絡という身体にある道を循っていて『鍉鍼』は刺さずに『気(エネルギー)』を良くするときに用いられる鍼です。 刺す鍼に比べて刺激量も少なく患者さんの身体に負担がかかりづらい施術法なので、乳幼児から高齢者まで誰にでも適応し、特に関西地方では『小児鍼』として発達しています。
 
材質は、金・銀・銅・チタン・真鍮・アルミなどなど様々なものがあり、太さや長さや先端の形状など使用する目的や施術家によってことなるようです。 金や銀の『鍉鍼』は材料の関係上かなり高価なものもあり、なかにはメッキのものもあるようです。 金やチタンなどはアレルギー体質の方にも使用でき重宝します。

鍼が刺さるのがどうしても恐くて鍼灸治療から遠ざかっている方はご相談ください。


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